殻の持ったものがカタツムリ、ないのがナメクジ、というのは大体の方が知っていると思います。
ではなぜカタツムリは殻を持っているのでしょうか?
はっきりとしたことはわかっていないようですが、カタツムリもナメクジも生きるために独特の進化をしたというのが有力な説です。
カタツムリはなぜ殻を持っているのか
カタツムリは水辺に住む貝が陸で生きていくために進化した種類、というのがよく言われています。
水辺の貝との違いは陸で生きていくためにエラではなく肺を持っていることです。ですから水の中では生きられません。
湿った環境が必要ですが、移動速度が遅いため急激な環境変化に耐えなければなりません。殻はその急激な環境変化から身を守るために存在しているようです。
たまに殻だけの状態を見ることがあるかと思いますが、これは中にカタツムリが閉じこもって身を守っている状態です。
この殻があるおかげで乾燥した状態や急激な温度変化に耐えることができます。
またこの殻にも血管が通っていて殻が割れても数日かけて修復されます。
カタツムリにとって殻が割れる、ということはケガをする、ということです。
ナメクジとの違い
カタツムリとナメクジとは殻のあるなしの違いに見えます。
カタツムリの殻を取ったらナメクジになるのか、と小さい頃に思った方はいるかと思いますが、殻も体の一部です。カタツムリの殻の中には生きていくための器官、内臓が入っているので殻を取ったら生きていけません。
ナメクジはカタツムリと違って狭いところや動きやすさを求めて殻がなくなった進化とされています。ナメクジの中には小さい殻を持ったものもいますが、カタツムリから進化した名残のようです。
どちらが優れている、と言うよりはどちらもそれぞれの環境に対応できるように進化したようです。
まとめ
カタツムリもナメクジもまだまだその成り立ちはわからないことが多いようです。
不思議な生き物ではありますが、彼らにとってそんなことはどうでもいいことでしょうね。少なくとも殻は大切にしてあげましょう。